【生活習慣病シリーズ】中性脂肪が高いと危ない!?~心筋梗塞・急性膵炎のリスクも~
皆さん、こんにちは。
今回は「中性脂肪を下げる方法」についてお話しします。健康診断で「中性脂肪が高い」と言われた方、お腹まわりが気になり始めた方、甘いものがやめられない方はぜひご一読ください。
■ 中性脂肪が高いと何がいけないの?
中性脂肪(トリグリセライド)は、エネルギーの蓄えとして大切な成分ですが、増えすぎると体に害を及ぼします。
特に500mg/dL以上になると、急性膵炎という命にかかわる病気を引き起こすことがあります。急性膵炎の致死率はなんと10人に1人とも言われています。
また、中性脂肪が高い状態が続くと、
- 心筋梗塞
- 脳卒中
- 狭心症
などの生活習慣病や動脈硬化の原因にもつながります。
■ 中性脂肪が高くなる原因とは?
脂肪の摂りすぎだと思われがちですが、実は一番の原因は「糖質の摂りすぎ」です。
白ごはん・パン・ジュース・お菓子などの糖分が体に入りすぎると、余ったエネルギーが中性脂肪として蓄えられます。特に「加糖ブドウ糖液糖(フルクトース)」などが含まれる清涼飲料水やドレッシングにも注意が必要です。
■ 中性脂肪を下げる5つの方法
❶ 糖質を減らす
白ごはん・白パン・ジュースなどを控え、玄米や全粒粉のパン、果物などの自然な食材を選びましょう。果物も食べ過ぎると逆効果なので、量は1日1~2個までが目安です。
❷ 肉よりも魚を食べる
魚にはDHA・EPAという、中性脂肪を下げて血液をサラサラにする成分が豊富です。
おすすめは「サバの水煮缶」や「サンマ」「マグロのトロ」など。EPA・DHAはサプリや医療用製剤(処方薬)でも摂取できますので、気になる方は主治医にご相談ください。
❸ 運動をする
週150分以上の有酸素運動(早歩き、エアロバイク、ジョギングなど)が推奨されています。
また、筋トレも大切。筋肉が増えると、基礎代謝が上がり、自然と脂肪が燃えやすくなります。
❹ お酒を控える
お酒、特に缶チューハイや梅酒のロックなど糖分を含むお酒は中性脂肪を急激に上げます。
目安はビール500ml、日本酒1合程度。それでも中性脂肪が高い方は、休肝日を週1~2日もうけましょう。
❺ 食物繊維をしっかり摂る
野菜・海藻・キノコ類には、糖や脂肪の吸収を抑える食物繊維が豊富に含まれています。
摂取目標は1日25~30g。玄米や五分づき米にするだけでも食物繊維量が増えます。
■ まとめ
中性脂肪は見逃されがちですが、糖尿病・心血管疾患・慢性腎臓病のリスクとも深く関係しています。
日々の生活の中で少しずつ改善できることばかりですので、まずはできることから始めてみませんか?
当院では、生活習慣病のご相談も随時受け付けています。
健診結果が気になる方は、お気軽にご相談ください。